世界遺産 旧野首教会 長崎五島列島

世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」のひとつ野崎島の集落跡にある旧野首教会。現在は無人島になってしまった野崎島にある世界遺産。島に渡れば旧野首教会は見学ができる。それではこの旧野首教会を見ていこう。

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集落跡の高台に残る旧野首教会

簡単に教会の建設までの歴史を振り返ってみよう。1882年に木造の教会が建てられたがもっと立派に教会を建てたいという信者の想いから、キビナゴ漁などで資金を蓄え現在のレンガ造りの聖堂が1908年に完成した。昭和30年代以降になると島からの人口流失が相次ぎ、1971年までに島民全員が離島して無人島になってしまう。その後、この教会は廃れていたが1986年小値賀町が修復にあたる。1989年には長崎県の文化財指定になる。そして2018年に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」のひとつとして世界遺産登録という流れになる。

現在は、荒野となった高台にポツンと教会がそびえ立つ。これまでの歴史を想像しながらこの風景を眺めると初めて訪ねても様々な思いを抱いてしまう。

くねりながら登る小道を上がっていくと教会にたどり着く。荒れた砂利道が無人島にいることを実感させてくれる。

教会の正面には大きく「天主堂」の文字。教会建築の父とも呼ばれる鉄川与助が初めて手掛けたレンガ造りの教会でもある。鉄川与助の師匠でもあるペリュー神父が建てたレンガ造りの堂崎教会を模範にして設計したとも言われている。堂崎教会と同じくゴシック様式を忠実にまもった造りの教会。

教会の両端にはフランス王家の紋章でもある百合の花の装飾が大きく飾られている。またよく見ると右下のアーチ枠にはレンガを斜めに入れて作られた装飾部分もある。なかなか凝った造りが細部にあるのがわかる。レンガはイギリス積みで強固な造りにしている。

教会内部は漆喰仕上げのリブ・ヴォールト天井造りになっている。柔らかい曲線がきれいだ。視線を上に誘導させ垂直性を強調するリブ・ヴォールト。だがこの教会は高さがあまりないのでその特徴はあまり活きていないようにも見える。

外光から注ぐステンドガラスからの光は美しい。修復前は台風被害などで破損していたステンドグラスもいまもこのように復元されている。

外側から見た窓枠はこのような造り。ステンドグラスの色彩はまったく見えない。

外観から見る窓の並びもリズムよく見える。尖頭アーチ造りになっている。これら白枠の外窓が日に当たるとまぶしく映るのがとても印象的だ。

教会の入り口から見ると前方には広く海が広がっている。島にある教会であることを再認識できる。

旧野首教会を空中から撮影した動画

旧野首教会の外観を撮影した動画。この動画で教会周辺の様子も見られるのであわせてご覧ください。

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