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五島列島福江島 空海が名付けた寺の天井絵 明星院

福江島

日本遺産にも認定されている五島列島福江島で最も古い寺とも言われている明星院。ここの本堂にある天井絵は必見。

空海が名付けられたといわれる明星院

明星院は、真言宗の古刹で五島八十八ヶ所霊場巡りの一、二、四番札所になっている。804年(延暦23年)に空海が唐から帰朝する途中にこの寺に籠り、朝の明星の光を見てこの名を寺につけたといわれている。

明星院に向かう参道に掛けられた明星院橋。朱色の橋が目を引く。

明星院の山門。

山門入り口に掲げられた明星院についての解説書。

明星院本堂。五島家の祈願寺であり、現在の御堂は第28代五島盛運公が1778年(安永7年)に建てたもの。ここの御堂は、五島八十八ヶ所霊場巡りの一番札所にもなっている。

※(本堂の天井絵は、通常では撮影禁止になっている。この先に掲載する天井絵の写真は、すべて明星院様に取材依頼をして撮影許可を得て撮影していることを明記しておく。)

明星院本堂格子の天井絵。狩野永徳の高弟、大坪玄能によって描かれている。花鳥の絵が中心に描かれているのが特徴。

天井の四隅には迦陵頻伽が描かれている。

御堂の真ん中には龍が描かれている。四隅の迦陵頻伽と龍で極楽浄土を表現している。

本堂中心から見て東の方角には、暁の暁烏が描かれている。これは、闇から明けて国家の繁栄を願うという想いが込められているという。

本来なら木目を互い違いに入れ込むのだが、中央の花の絵だけは木目が前後と揃っている。これは、完成してしまうと後は朽ちるだけという意味から、あえて未完成の部分を作り永遠に繁栄し続けていこうという想いが込められているという。

明星院は鎌倉室町時代の仏像も多く、薬師如来立像は国指定重文になっている。五島の歴史をたどることもでき、見どころがたくさんある寺院だ。