五島列島小値賀島にいまでも営業している活版印刷所がある。それは晋弘舎印刷という会社。代々続けてきた活版印刷を受け継いだ娘さんが新たな活動を始め小値賀島から発信している。アナログならではの温かみのある活版印刷の魅力を尋ねてみた。
小値賀から活版印刷の魅力を全国へ
小値賀島で活版印刷を行っているのは、晋弘舎印刷。いまだに活版印刷が行われているところも少なくってきたが、この印刷所を引き継いでいるのが4代目になる横山桃子さん。一度は島を離れた後にUターンで小値賀に戻ってきて家業である活版印刷を引き継いでいる。
小値賀港からすぐの笛吹郷のメインロードから少し入ったところに晋弘舎印刷はある。晋弘舎印刷は主に横山さんのお父様が担当していて島内からの印刷依頼を請けている。
その晋弘舎印刷の隣にあるのがOJIKAPPAN。こらちは横山さんが新たに立ち上げた事務所。島外からある印刷の受付や情報発信、イベント対応などを行っている。
印刷所内で活字を拾う横山さん。きれいに区分けされた活字はすぐにどこにどの文字があるのかは把握しているそうだ。
活字をじっくりと見てみる。新たなフォントの活字も発注して対応しているとのこと。
ポイントの大きい活字。これくらい大きいと鏡文字になっていても判別しやすい。
活版印刷で刷られた文字の表面を指先で触ると凹凸があるのが感じられる。一枚ずつ活字を打ち込んで刷られているのが触ると肌でわかるアナログ感がとてもよい。
横山さんは「活版で刷られた印刷物には表情がある」と表現する。そして五感で感じることができるのも活版印刷の良さだと話してくれた。
小値賀港に就航しているフェリー「太古」の船内で販売されている、晋弘舎製の便箋とポストカード。これらオリジナル製品は、全国で行われる五島の物販イベントなどでも販売されることもある。
OJIKAPPANでは、活版印刷による名刺の印刷の受付もしている。詳しくは、OJIKAPPAN(公式サイト)へ。
また印刷所内で活版印刷を使った体験会なども開催している。こちらの問い合わせは、おぢかアイランドツーリズムを通して行える。おぢかアイランドツーリズム